「アデル、ブルーは熱い色」のあらすじとネタバレ、キャストについて紹介します。
若い二人の女性同士の情熱的で切ない恋模様を描いた「アデル、ブルーは熱い色」。
この映画をまだ観ていない方も、好きな方も、是非あなたの考察の参考にしてみてください。
アデル、ブルーは熱い色の作品詳細情報
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公開:2014年04月05日(全仏公開 2013年10月09日)
原題:Blue is the Warmest Colour(La vie d’Adele:Chapitres 1 et 2)
上映時間:179分
監督:アブデラティフ・ケシシュ
製作:ワイルド・バンチ
出演:アデル・エグザルホプロス、レア・セドゥ
ジュリー・マロのグラフィックノベル「ブルーは熱い色」をアブデラティフ・ケシシュが映像化した「アデル、ブルーは熱い色」。
主演2人の高い演技や、写実的で叙情的な物語は多くの人に支持され、第66回カンヌ国際映画祭で最高賞となるパルムドールを獲得しました。
アデル、ブルーは熱い色のあらすじ
アデルは文学を学ぶ平凡な高校2年生。
授業ではマリヴォーの「マリアンヌの生涯」から一目惚れについて、「アンティゴネ」からは幼さからの決別について学んでいました。
ある日アデルは通学のためバスに乗っていると、同じ高校のトマも乗っていました。
トマはアデルに休みの日にデートをしたいと誘い、アデルも応じます。
トマとの待ち合わせ場所に向かう途中、アデルは青い髪をした女性とすれ違い、アデルは気になり女性を目で追ってしまっていました。
その後、アデルはトマと付き合うことになりますが、青い髪をした女性を忘れることができずにいました。
そして悩んだ末に、アデルはトマに別れを告げるのです。
以降は結末に向けてネタバレを含みますので、結末が知りたくない場合は飛ばしてください。
ある日、アデルはLGBTの人が集うバーに行くことになりました。
そこで青い髪をした女性エマと偶然、再会します。
エマは美術学校に通っており、画家を目指していました。
エマに何を専攻しているのかと尋ねられ、アデルは「文学だ」と答え、通っている高校をエマに伝えました。
数日後、エマがアデルの学校の前で待っていました。
アデルは高校の友人たちの誘いを断り、エマのもとに行きます。
エマとアデルは公園のベンチに座り、エマはアデルの素描をしました。
別れ際、アデルはエマに電話番号を渡し、「電話をして欲しい」と伝えます。
翌日、高校に行くと、高校の友人からエマとはどういう関係かアデルは問い詰められます。
そして友人たちは同性愛への偏見を口にし、アデルともみ合いになります。
アデルは高校で孤立していく一方、エマとは徐々に親密になっていきました。
それから数年が経ち、アデルとエマは同棲を始め、エマの髪色は自然な色になっていました。
またアデルは幼稚園の先生に、エマは画家になっていました。
エマは画家として活躍するため忙しくしていましたが、アデルはエマと一緒にいる時間こそが幸せでした。
二人の間に、すれ違いが起きていたのです。
アデルは寂しさを紛らわすため、同僚の男性アントワーヌと関係を持つようになります。
ある夜、エマはアデルにアントワーヌとの関係を問い詰めます。
アデルはエマに涙ながらに謝罪をしますが、エマは許さず、アデルを家から追い出します。
それからしばらくが経ち、アデルは小学生の先生となっていましたが、エマのことを忘れることはできませんでした。
アデルはある日、エマを呼び出します。
エマはアデルの誘いに応じ、ふたりは再会することになります。
再会に喜ぶアデルでしたが、エマには既に新しいパートナーがいました。
エマはアデルに「あなたのことを許したけれど、もう一度愛することはできない」と告げます。
2人の関係が本当にもう終わったのだとアデルは気づき、悲しみに暮れます。
それからしばらくして、エマから個展の招待状が送られてきます。
アデルは青い服を着てエマの展覧会にいきますが、展覧会のエマは人気者でした。
アデルはエマが自分とは違う世界に住んでいるのだと感じ、個展をひとりで後にするのです。
悲しみを堪えながら…。
アデル、ブルーは熱い色をみての感想
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「アデル、ブルーは熱い色」はタイトルにもあるように、「ブルー(青色)」が繰り返し、強調して描かれています。
主人公のアデルは、髪の青い画家志望のエマに恋します。
それはアデルにとって、初めて同性に恋した瞬間でした。
ふたりの「青い恋愛」は突然、始まるのです。
しかし、エマが画家の仕事をするようになり、ふたりは次第にすれ違いを起こすようになります。
エマに情熱を傾けるアデルに対し、エマはアデルより仕事や絵を書くことに情熱を傾けるようになるのです。
エマがトレードマークの髪を青から自然な金髪に戻したのは、まさにその現れです。
そしてふたりは別れることになります。
ふたりだけの「青い恋愛」は終わりを告げることになるのです。
しかしアデルはそれでもエマのことを、「青い恋」を忘れることができません。
エマにフラれた後も、青い服を身にまとったり、青い海に潜ったりします。
青色に執着し続けるのです。
ある日、アデルはエマと久しぶりに再会をすることになります。
アデルは嬉しそうに青色のドレスを着ますが、エマは赤色の服を着てきます。
ふたりの思いが一致していないことが、視覚的に表現されているのです。
「アデル、ブルーは熱い色」の冒頭で、マリヴォーの「マリアンヌの生涯」と「アンティゴネ」の二冊の本を使って授業をしています。
そして、「一目惚れとは何か」、「幼さからの決別とはどういうことか」と教師は生徒に意見を求めます。
まさに「アデル、ブルーは熱い色」も、「一目惚れ」そして「幼さからの決別」を描いた作品といえます。
この作品を観た後、みんなで意見を言い合うのも良いのかもしれません。
【アデルブルーは熱い色】
時間を見たらなんと3時間弱……!!しかし、そんな時間さえも忘れて入り込めちゃうのが本作。恋をした時の弱さとか儚さが細かく表現されていて本当に美しかった。沈黙で見つめ合う、息遣いすらも綺麗で美しい。
個人的に2人のタバコの吸い方がめちゃくちゃ好き👏 pic.twitter.com/SHs7IdhGG2— みー太(低浮上) (@muviehobby) December 7, 2019
アデルブルーはほんまにいい映画やったなぁ。主演ふたりの魅力はもちろんのこと、風景も音楽も色使いもぜんぶすき。物語が進むにつれて青が薄くなってくエマと、反対に青に染まってくアデルの対比が切なかった。 pic.twitter.com/3j2CWMrscA
— や ち (@prnblue) November 4, 2016
アデル、ブルーは熱い色のキャスト情報
アデル役(アデル・エグザルホプロス)
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文学を学ぶ17歳の高校2年生。
青い髪をしたエマと出会い、自身がレズビアンであることに気づいていきます。
アデルを演じるのは、フランス出身の女優アデル・エグザルホプロスです。
ジェーン・バーキン監督の「Boxes」で長編映画デビューを果たし、「黄色い星の子どもたち」などフランス映画を中心に出演を続け、「アデル、ブルーは熱い色」の熱演で史上初めて、カンヌ国際映画祭のパルムドール賞を監督のほかに、主演二人にも贈られました。
近年の出演作は、「アナーキスト 愛と革命の時代」や「ラスト・フェイス」(日本劇場未公開)です。
エマ役(レア・セドゥ)
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美術学校に通う、青い髪をした女性。次第にアデルに惹かれていきます。
エマを演じるのは、フランス出身の女優レア・セドゥです。
2006年に「Mes Copines」で女優デビューを果たし、「美しいひと」などフランス映画を中心に出演を続けていました。
2009年には、クエンティン・タランティーノ監督の「イングロリアス・バスターズ」に出演し、世界的に有名な女優となり、「ミッドナイト・イン・パリ」や「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」、「グランド・ブダペスト・ホテル」、「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」などに出演、国際的に活躍をしています。
まとめ
「アデル、ブルーは熱い色」のあらすじについて、紹介しました。
極彩色の中に優しさと切なさが滲み出る、一度見たら忘れられない映画です。